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杉の歴史に想いを馳せて
年輪の濃い線は冬の寒さにじっと耐えてできた層。それに挟まれた部分は、夏にぐんぐん成長した層。
だから、この間隔が狭いと夏の成長もゆっくりな北向きや日陰に生えていた木。
広いものは、南向きの斜面ですくすく育った木。
部分的な変化は、その年頃に環境の変化があったはず。
じわぁっと付いた色は、樹脂。
水や外傷から身を守るために出すものです。
もともと脂の少ない杉がせっせとがんばった証、と考えると親近感が湧いてきます。
雨が多い時期だったり、動物に突かれたのかもしれません。
年輪が引っ張られているのは、その先に節があったのでしょう。
節がそのまま入っている子もいます。
商品に入った節は、しっかりと堅い"生き節"。
節は枝を伸ばすための素。生命力の源です。
こんな風に考えると、クセのない綺麗な木目もよいけれど、ちょっと変わった木目の子もまた一興。
杉もそれぞれ、生きてきた環境でのストーリーを背負っているのです。
亀・亀八シリーズは濃淡が逆転
漆を塗ると夏の柔らかい層は、ぐんぐん漆を吸い込み濃いブラウンに。冬の堅い層と樹脂や節など堅牢な部分は、漆が入りづらいため、薄づきとなり、ゴールドに輝き出します。
素材を生かす拭き漆仕上げだからこそ、嘘のない素材の歴史を物語ります。